2019.08.28 17:07なんてことない二重唱を|やまえじ 撮影が終わり、楽屋に荷物を取りに行き、そのまま次の仕事場に向かおうとビルのなかを歩いていたら急にふは、と瑛二が息だけで笑った。次の現場のスタッフさん誰がいるっけ、とか、今日の夕飯どうしようか、とか。話していたのはたわいのない、突然ふきだすような理由は少なくとも大和には見出せない内容だったので、思わず、なんだよ、と語気が強めにな...
2019.08.09 13:13紅葉の頃|緑赤(krbs) 赤司が自分の正体を鬼だ、と緑間に告白したのは、昨日の放課後のことだ。秋も深まった2学期中間試験前でミーティングのみで終わった部活の後、教室で2人だけで将棋を指した。 赤司が緑間を誘うのはいつも気まぐれだった。今日は早く終わるから誘われるかも知れない、と予感はしていた。試験前とは言っても、普段から予習と復習を怠らな...